トップページ < キレイで機能的な歯並び
健口な成長の項では、捕食という生命活動の原点というべき機能を持っている顎口腔系組織が、すこやかな成長するために必要な事項について、ごく簡単に記したつもりです。
モデルのように服を美しく着て見せるための身体じゃなく右の少年のように、子供の時から活発に身体を動かした人の方が均整のとれた美しいフォルム(体型)をしていると思いませんか?
このページでいうキレイで機能的な歯並びと言うのは
均整の取れたアスリートのように美しいフォルムの歯並びという意味です。
"人間それぞれ個性があり、もともと遺伝的な要素を生まれもっています。
そこから出発してよりよい機能を獲得できるように成長していくのですが、それはひとつひとつ積み木をつんでいくようなものなのです。
これは 哺乳から乳歯列の完成まで を読んでいただくと解ります。
成長に飛び級はないのです。
ひとつの段階を十分にマスターして次に進んだ方が結局は次のステージでも伸びるのです。
哺乳は人生のスタート地点です。
ここで甘やかさないで鍛えてあげてくださいね。
赤ちゃんが命がけで哺乳を頑張っているところを愛情を持って見守ってください。
出発点で楽を覚えると、その後の食物摂取も楽ばかり(軟食ばかりやお菓子ばかり)を追いかけることになりかねません。
大切なことだと思うのでくどいですが、その理由はこのページの課題「機能的な咬合状態」の獲得をめざすことに繋がるからです。
では、機能的な咬合状態とはどんなものか?
「百聞は一見に如かず」といいます。写真で説明しましょう。
理想的な咬み合わせ模型の写真です。前歯上下の咬みこみの深さは、2~4ミリ。
奥歯はそれより浅く咬みあっています。
一点で全体がピシッと咬み合って安定しています。
そして、横にギシギシ動かした時にゆったりと動く遊びがあるのです。
一部拡大写真を示します。
口腔内全体が安定して均等に接触しています。
それなのに前後左右に模型を持って動かすとどこもひっからずにスムーズに動くのです。
実際の口腔内でこんな理想的な咬合状態の患者さんに出会う事は、まず一生ありません。
ただ、理想を解っていないと、患者さんのどこに問題があるのか、探し出す事が出来ないのです。
では、ここで問題です。下の写真の患者さんは、上と比べてどう違うでしょう?
上の歯が下の歯列にギチッと咬みこんでいるために、下顎を動かす時に咀嚼筋が緊張しすぎる(過緊張といいます)ために、歯に無理がかかっています。
上下とも奥歯の咬合面窩(咬み合う窪み)が深く、ガチッと咬むと横向きに模型を動かそうとしてもはまり込んで中々動きません。上の青い模型のように適度な遊びがないのです。
実際、「冷たいものがしみる」という症状がでていました。
正面からよく見るとと上下の奥歯の歯軸が内側に向かっていることが解って貰えますか?
きゅうくつな咬み合わせは、食いしばりを引き起こします。
ムシ歯じゃないのに歯に冷たいものがしみる知覚過敏は、この咬合性外傷が原因のひとつです。
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